[ワイルドディスカスの繁殖]生息環境からの考察
ワイルドディスカスの繁殖について質問いただきましたので記事を作成しました。
そもそも、僕もそんな多くのワイルドを繁殖させたことがないので、毎度おなじみ独断と偏見と浅はかな知識によるものなので参考までに^^
表紙の写真は、ペルー領アマゾン・ナナイ川、ご存知グリーン・ディスカス(S.aequifasciatus)の生息地です。
なお、撮影は、僕です(自慢!!!)
採集されたディスカスです。あくまで余談ですがディスカス採集は、大規模な漁法でなければ夜、小舟で流木の間を浮き上がってきたディスカスを手網ですくい上げるらしいです。(僕らはそうでした)
ヘッドライトをつけて探すのですが、羽虫が目に、口に、入ってきます。もちろん、非常に不快です。
ちなみにそのペルビアングリーンの産卵・保護時の写真です。おそらく採集から一年半くらい経ったころに産んだと思います。
ワイルドの繁殖のコツの極論を言ってしまえば、いかに状態よく保つかということでは、ないのでしょうか?サイズが小さいころから育てれば、よりスムーズなブリードとなると思います。
しかし、これでは、あまりに味気ないので、海外の論文をまとめてディスカスの繁殖期の水温・導電率・水位データからワイルドディスカスの繁殖促進について考察していきたいと思います。
ディスカスは、雨季に繁殖に繁殖することが知られています(Hildemann 1959; Crampton 2008)。
アマゾン産魚類多くは、雨季に繁殖するものが多いようです。
その要因には、水位が上昇し、捕食者からの逃避スペースが確保されること、餌料生物の増加、他の魚種と同時に繁殖することにより、捕食圧を希釈するなど様々な要因があるでしょう。
今回は、水質データとして導電率のみを図に表しました。pHに関するデータはどこかにあるとは、思うんですが、探しきれてません。
ディスカスの繁殖期には、水中の導電率が下降することがわかります。
水温に関しては、年間通して大きな変化はないようです(と解釈しました)。
つまり
EC↓
水温 →
ワイルドディスカスの繁殖刺激に関しては、こんな感じでしょうか。
ちなみに
近々産みそうなペアです。